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猫背に対するトレーニングプログラム|全身から姿勢を見直す3つのステップ
「猫背を改善したいから、胸を伸ばしている」
「背中を鍛えているけれど、普段の姿勢はあまり変わらない」
「胸を張ろうとすると、腰や首に力が入って疲れてしまう」
猫背が気になると、丸く見える背中を伸ばしたり、肩甲骨を寄せたりすることに意識が向きやすいと思います。
しかし、STRUCTでは、猫背を背中の上部だけの問題として考えていません。
足元の支え方、股関節や骨盤、腰、胸椎、肩甲骨、首。それぞれの位置や動き、筋力の使い方を確認し、日々の習慣も含めて取り組み方を考えます。
この記事では、STRUCTが猫背に対してどのように全身を確認し、トレーニングを組み立てているかを、3つのステップでご紹介します。
猫背は、胸椎だけを見ても分からない
猫背では、背中の上部にある「胸椎」の丸みが目立ちます。ただし、立つ・座るといった姿勢では、胸椎だけが独立して位置を決めているわけではありません。
たとえば、立っているときには、次のような部分を確認します。
- 足裏で、どのように身体を支えているか
- 足首や膝、股関節をどう使っているか
- 骨盤がどのような位置にあるか
- 腰と肋骨の位置関係はどうか
- 胸椎や肩甲骨が動かしやすいか
- 首や頭を、どのように支えているか
若い健康な成人を対象とした研究でも、意識して立つ場合と自然に立つ場合では、胸椎だけでなく、首や腰・骨盤などの位置関係も変化することが報告されています。全身の立位姿勢を比較した研究
そのため、丸く見える背中だけを伸ばしても、その姿勢を取りにくい理由がほかにあれば、別の場所へ力を入れて補おうとすることがあります。
STRUCTでは、背中の形とともに、全身がどのように支え合い、動いているかを見ていきます。
最初に確認するのは、姿勢・動作・生活の背景
猫背といっても、全員に同じ筋力不足や動きの問題があるわけではありません。
身体を動かしにくい方もいれば、動く範囲はあっても、その位置を支えることが難しい方もいます。仕事中の環境や、長時間同じ姿勢で過ごす習慣が関係している場合もあります。
そこで、トレーニングを始める前には、主に次のことを確認します。
- 立っているとき・座っているときの姿勢
- 体幹や骨盤を動かし、支える力
- 胸椎、肩、股関節などの動かしやすさ
- 手足を動かしたときの、体幹や骨盤の反応
- バランスや重心移動
- 仕事の環境、活動量、疲労や睡眠
- 痛みやしびれ、治療中のこと
見た目の左右差や、一つの動作だけで原因を断定するものではありません。
何を優先して練習すると取り組みやすくなるかを考えるために、身体と生活の両方を確認します。
STEP1|体幹・骨盤周囲の筋力とコントロールを整える
STRUCTでは、まず体幹部と骨盤周囲を中心に、身体を支える力と動かし方を確認します。
ここで大切にするのが、肋骨・腰椎・骨盤の位置関係を調整しながら、必要な力を出せることです。
この位置関係を「アライメント」と呼びます。全員を一つの形に当てはめるのではなく、無理なく呼吸し、手足を動かしやすい位置を探します。
一部の筋肉だけで、姿勢をつくろうとしない
胸を張ろうとしたときに、腰を大きく反らせたり、首や肩へ強く力を入れたりしていないかを確認します。
体幹や骨盤周囲の筋力バランスを整えるとは、すべての筋肉を同じ強さにすることではありません。
特定の場所だけを頑張らせるのではなく、腹部や背部、股関節周囲などが、動作に応じて働けるように練習することです。
トレーニングで取り組むこと
状態に応じて、次のような練習を取り入れます。
- 肋骨と骨盤の位置を感じながら呼吸する
- 骨盤を動かし、位置を調整する
- 体幹を支えながら、手足を動かす
- 股関節を使って力を出す
- 仰向けや四つ這いなど、取り組みやすい姿勢で身体を支える
ピラティスのエクササイズも、こうした練習の手段として活用します。
目指すのは、お腹を固め続けることではありません。姿勢を調整しながら、呼吸や手足の動きを続けられる状態です。
STEP2|胸椎の動きと、肩甲骨周囲の筋力を育てる
体幹や骨盤周囲の支え方を確認しながら、胸椎や肩甲骨への取り組みを進めます。
STEP1が完全に終わるまで待つわけではなく、必要に応じて並行して行います。
胸椎を伸ばす・回す動きを練習する
胸椎の「伸展」は、背中を伸ばす方向への動きです。ほかにも、身体をひねる「回旋」など、目的に応じて動きを確認します。
このとき、胸椎を動かそうとして、腰や首だけを大きく反らせていないかを見ます。
STEP1で確認した肋骨・腰椎・骨盤の位置関係を生かし、動かしたい部分を、無理のない範囲で動かす練習につなげます。
すべての方に同じ可動域を求めたり、背中を強く反らしたりするものではありません。
肩甲骨を寄せるだけでなく、動かして支える
肩甲骨は、腕の動きに合わせて位置を変えます。そのため、背骨へ寄せたまま固定する練習だけでは、取り組みが偏ることがあります。
引く、押す、腕を上げるといった動作を通じて、肩甲骨周囲の筋肉を使う練習を行います。
- ローイングなど、腕を引く運動
- 壁や台を使った、押す運動
- 腕の動きに合わせて、肩甲骨を動かす練習
- 体幹を支えながら、肩や腕へ負荷をかける運動
どの筋肉をどの程度鍛えるかは、現在の動きや筋力を確認して決めます。
背中を伸ばす可動性と、その動きを支える筋力の両方に取り組むことを大切にしています。
STEP3|全身を動かしながら、姿勢をコントロールする
次のステップでは、練習した動きや支える力を、立つ・歩く・物を持つといった動作へつなげていきます。
仰向けや四つ這いでできたことが、そのまま立った状態や動作中にもできるとは限りません。支える面や重心、負荷が変わる状況でも、身体を調整する練習が必要になります。
バランスと重心移動を組み合わせる
たとえば、次のような課題を、体力や目的に合わせて取り入れます。
- 足幅や立ち方を変えて、身体を支える
- 左右へ重心を移す
- 支えを使いながら、片脚で立つ
- ステップを踏みながら、手や腕を動かす
足元だけでバランスを取ろうとせず、股関節や体幹も含めて、全身で調整する練習へ進めます。
より大きな動きや負荷へつなげる
スクワットやランジ、物を持つ・運ぶ動作なども、目的に合わせて取り入れます。
この段階で目指すのは、動いている間も姿勢を固定することではありません。
動作に合わせて姿勢を変えながら、必要な力を出し、身体をコントロールできることです。
仕事や家事、旅行、趣味の運動など、その方が使いたい場面に合わせて、動きの大きさや負荷、難しさを調整します。
3つのステップは、状態に合わせて行き来する
ここまでの流れは、STRUCTがプログラムを組み立てる際の基本的な考え方です。
全員が同じ種目を、同じ期間、同じ順番で行うわけではありません。
体幹を支える練習と胸椎を動かす運動を並行する場合もあれば、立った状態での課題を試してから、基礎的な練習へ戻る場合もあります。
運動を行ったときに何が変わったか、どこが難しかったかを確認し、内容を調整します。
また、猫背には背骨の構造や病気が関係する場合もあり、すべての丸みが運動によって変わるわけではありません。NHSによる背骨の後弯の解説
見た目だけにとらわれず、動かしやすさ、力の出しやすさ、日常で困る場面の変化も一緒に見ていきます。
トレーニングとあわせて、仕事の環境と過ごし方を見直す
トレーニングで動き方を練習しても、日常生活で同じ姿勢を取り続けていれば、取り組みを生かしにくいことがあります。
身体の機能とあわせて、普段の環境にも目を向けます。
デスク・椅子・画面の位置を調整する
- 足裏を無理なく床につけられるか
- 背もたれや肘掛けなどの支えを使えるか
- キーボードやマウスが遠すぎないか
- 画面を見るために、首を大きく曲げ続けていないか
厚生労働省のガイドラインでも、個人に合わせた機器の調整、作業休止や小休止、時折立つことなどが示されています。情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン
「正しい座り方」を一つ覚えるだけでなく、作業しやすく、姿勢を変えやすい環境を考えます。
ストレスや休息も含めて、続け方を考える
忙しい時期に、運動や姿勢への注意を増やすことだけを求めても、負担になる場合があります。
仕事の区切りで身体を動かす、休憩を確保する、睡眠時間を見直すなど、実行できることを一緒に探します。
ストレスだけを猫背の原因と考えるわけではありません。身体への力の入り方や、その日の疲労、生活の余裕も含めて、取り組み方を調整するために確認します。
痛みやしびれがある場合は、姿勢だけで判断しない
姿勢が気になっていても、痛みやしびれの理由を猫背だけで説明することはできません。
手足のしびれや力の入りにくさ、手先の使いにくさ、歩きにくさなどがある場合は、自己判断でトレーニングを進めず、医療機関へ相談してください。
日本整形外科学会も、こうした症状が頚椎症性脊髄症で見られることを説明しています。日本整形外科学会「頚椎症性脊髄症」
背中の丸みが急に変わった場合や、強い痛みがある場合なども、先に医師へご相談ください。
猫背を、全身のトレーニングにつなげる
STRUCTでは、猫背を「背中を伸ばせばよい」という一つの方法で考えません。
まず、足元から首までの状態と、日々の過ごし方を確認する。そのうえで、体幹・骨盤周囲の支え方、胸椎や肩甲骨の動き、動作中のコントロールへと取り組みをつなげます。
見た目の姿勢とともに、日常生活で動きやすく、やりたいことに取り組める身体を目指す。それが、STRUCTの猫背に対するトレーニングの考え方です。
初回コンディショニングでは、お話を伺い、身体の状態を確認したうえで、トレーニングを体験していただきます。
対面80分・8,800円(税込)で、今後の取り組み方まで一緒に考えます。継続するかどうかは、初回を受けてからご検討いただけます。
申し込む前に相談したい方には、オンラインでの30分無料相談もご用意しています。無料相談は任意で、初回コンディショニングへ直接お申し込みいただくことも可能です。




