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疲れやすい人に鶏むね肉が効く理由|イミダゾールペプチドと疲労の関係

狩野 宏多|Kota Karino

2026/5/3

疲れやすい人に鶏むね肉が効く理由|イミダゾールペプチドと疲労の関係

今日のセッションでも、クライアントから「最近、夕方になると頭が重くて」と相談されました。

朝はまだ動けるのに、午後から集中が切れる。週末に長く寝ても、月曜の朝には疲労が残っている。

そういう状態が続いているとき、食事のなかで真っ先に見直してほしい食材があります。鶏むね肉です。

疲れやすい人ほど鶏むね肉を食べたほうがいい理由

鶏むね肉に多く含まれるイミダゾールペプチドという成分が、疲労の原因になる活性酸素を中和してくれるからです。

パーソナルトレーニングの現場で、疲れやすさを訴えるクライアントの食事を聞き取ると、鶏むね肉どころか肉そのものが週に数回しか出てこない方が珍しくありません。エネルギー不足と疲労の二重苦が起きている状態です。

まずはここから整えていきます。

イミダゾールペプチドとは

渡り鳥は何千キロも休まずに飛び続けます。マグロやカツオは生きているあいだ泳ぎ続けます。あの持久力を支えているのがイミダゾールペプチドです。

イミダゾールペプチドの特徴を整理しておきます。

  • 高い抗酸化作用を持ち、活性酸素を中和する

  • 疲れている部位にピンポイントで届く

  • 鳥の胸筋や魚の遊泳筋に集中して存在している

飛行中に翼が疲れて落ちては困るので、渡り鳥は翼を動かす筋肉、つまり胸の筋肉にイミダゾールペプチドをたっぷり蓄えています。これが鶏むね肉に多く含まれている理由です。

人間の体内でも合成はされますが、量はそれほど多くありません。だから食事から補う発想が現実的になります。

1日に必要な摂取量は鶏むね肉100g

疲労軽減に有効とされる目安は1日200〜400mg。鶏むね肉ならわずか100gでこの量を満たせます。

100gは、スーパーで売っている鶏むね肉1枚のおよそ半分。毎日でなくても、週に3〜4回ほど食卓に並べば十分にカバーできる量です。

鶏むね肉以外で含有量が多い食材は次のとおり。

  • 豚ロース肉

  • マグロ

  • カツオ

鶏むね肉が苦手な方は、これらを組み合わせて摂ってもかまいません。日常的に手に入りやすく価格も安定しているので、私のおすすめは鶏むね肉から始めることです。

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効率的な食べ方は茹で汁ごと食べること

イミダゾールペプチドは水に溶けやすい性質があります。茹でた鶏むね肉のお湯をシンクに流すと、せっかくの成分も一緒に流れていきます。

スープごと食べられる料理を選ぶと無駄がありません。

  • 鶏むね肉と野菜の鍋

  • 蒸し鶏(汁を回しかけて食べる)

  • 参鶏湯

韓国の参鶏湯は栄養学的にとてもよくできた料理です。鶏まるごとを長時間煮込み、スープも飲み干す前提でつくられているので、イミダゾールペプチドをほぼ取りこぼさず摂取できます。

ただし、最初から完璧な食べ方を狙う必要はありません。まずは食卓に鶏むね肉が並ぶ頻度を増やすところから始めたほうが、結局は続きます。

ピンポイント型と全身型を組み合わせる

鶏むね肉だけ食べていればいい、というわけでもありません。

イミダゾールペプチドの強みは、疲れている部位に直接届くこと。一方でビタミンCやビタミンE、ポリフェノールといった抗酸化物質は、全身にゆっくり広く作用します。役割が違うので、両方を組み合わせると抗酸化のカバー範囲が広がります。

  • ピンポイントに届くタイプは、鶏むね肉、マグロ、カツオなどに含まれるイミダゾールペプチド

  • 全身にゆっくり作用するタイプは、ブロッコリーや緑黄色野菜、ベリー類、緑茶などに含まれるビタミンCやポリフェノール

トレーナーがよく口にする「鶏むね肉とブロッコリー」の組み合わせは、ダイエットの文脈で語られがちですが、抗酸化のバランスをとる意味でも理にかなっています。

疲労の正体は、細胞レベルの「サビ」

そもそも疲労とは何か。

細胞レベルで見ると、私たちが疲れたと感じているとき、体内では活性酸素が増えています。ストレス、長時間労働、激しい運動、睡眠不足。きっかけはさまざまですが、どれも細胞をサビさせる方向に働きます。

鉄が雨ざらしで赤茶色に変色していく、あれと近い反応が体のなかで起きている。これが疲労感の正体です。

抗酸化作用というのは、サビを落とす役割。鶏むね肉が疲れに効くのは、サビ落としの主力選手だからです。

2週間試しても疲れが抜けないときは

鶏むね肉を週3〜4回、2週間続けても夕方の重さが取れない。現場で実際によく聞く声です。

そういうときは、食事だけでは拾えていない原因が残っているサインです。

  • 呼吸が浅い

  • 姿勢のクセで一部の筋肉ばかり働いている

  • 動きすぎ、または動かなさすぎ

  • 睡眠の質が低い

  • 自覚しにくい慢性ストレス

原因はひとつとは限りません。鶏むね肉さえ食べれば全員元気になる、とは言わないようにしています。食事は、疲れにくい身体をつくる土台のひとつにすぎません。

STRUCT Conditioningでは、食事を整えても抜けない疲労に対して、トレーニング、徒手療法、生活習慣のコーチングを組み合わせて伴走しています。まずは現在地を一緒に確認するところから始めましょう。

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今夜の買い物カゴに、鶏むね肉を1枚

情報を読んで終わりにすると、体は何も変わりません。

今夜の買い物カゴに鶏むね肉を1枚足す。それだけでこの記事の役目は終わりです。来週の月曜の朝、いつもより少しだけ体が軽かったら、もう一度買い足す。

その繰り返しが、疲れにくい身体をつくっていきます。

記事のまとめ

この記事のポイントを整理しておきます。

  • 疲れやすさを感じたら、まず食事のなかで鶏むね肉の頻度を上げる

  • 鶏むね肉に多いイミダゾールペプチドが、疲労の原因である活性酸素を中和してくれる

  • 1日の目安は200〜400mg。鶏むね肉ならわずか100g、1枚の半分で足りる

  • 水に溶けやすい成分なので、鍋や蒸し鶏など茹で汁ごと食べられる料理にすると効率的

  • ピンポイント型のイミダゾールペプチドと、全身型のビタミンCやポリフェノールを組み合わせると抗酸化のカバー範囲が広がる

  • 2週間続けても抜けない疲労は、呼吸・姿勢・睡眠・ストレスなど食事以外の要因が残っているサイン

疲労は、根性で押し切るものでも、サプリ1本で消えるものでもありません。毎日の食卓に何が並んでいるか、その積み重ねが体力の差になっていきます。

今夜のスーパーで、鶏むね肉を1枚カゴに入れるところから。明日からの体の軽さで、続ける価値があるかどうかは、あなたの身体が教えてくれます。

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STRUCT Conditioning代表トレーナー
鍼灸師 / 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー / NASM-PES

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